双雲流 こころに残る年賀状

有名書道家 武田双雲が「筆王ZERO」のために書き下ろした年賀状デザインと、好きなイラストや自分の写真と組み合わせて使える賀詞パーツを収録。武田双雲氏ならではの目線で最近の年賀状文化に関するコラムを年末まで連載します。第1回は「書に込める想い」です。

書に込める想い(文:武田双雲)

書道の歴史にとって、第一の大きな革命は、書きつける素材が「石」から「紙」に変わったことでした。石に刻まれて保存されていた文字が、紙に書かれるようになりました。そして、第二の大きな革命は、「印刷技術」です。いわゆる「コピー」ができるようになって、情報の伝達スピードは格段に上がり、大勢の間でまったく同じ情報を共有することが可能になりました。それは文化を変えるほどの威力を持っていました。そして第三の大きな革命が「パソコン」。情報の処理速度と伝達速度は、想像を超えるスピードで上がっています。IT化が今度は世界中を変えるくらいの影響力を持ち始めています。また、パソコンの登場で年賀状の世界にも革命が起こりました。これまで手書きが当たり前だった年賀状が、活字だけで構成される年賀状にとって代わってきました。活字だけの年賀状は確かに大量に送りたい人にはもってこいのツールとなりました。しかし、最も大切な「心」の部分が削られたのです。手書きの書にこもる「想い」は活字では表現できえません。しかし、たくさんの人に年賀状を送りたい人にとって、すべてを手書きで書くというのは時間的にも現実的ではありません。そこで、私のような書を専門にしている人間が心をこめて書き上げる書を使っていただくことで、その2つのジレンマを解消できるのではと思っているところに、心を重視している「筆王ZERO」との出会いがありました。僕は単に手書きというだけでなく、いかに想いを表現できるか、魂をこめられるかにこだわっている書道家です。僕の書を年賀状に使ってくださる方の心を少しでも代弁できたら幸いです。

書道家 武田双雲の年賀状素材

年賀状デザイン

素材パーツ

プロフィール

書道家 武田双雲

昭和50年 熊本市生まれ。3歳から母である書家:武田双葉(そうよう)に書を叩き込まれる。 東京理科大学理工学部卒。2001年1月NTTより独立。現在は湘南を基盤に創作活動を続ける。 題字作品は、テレビ朝日「けものみち」、TBS50周年記念ドラマ「里見八犬伝」など多数。